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20年後は10兆円市場! これから必須の「クラウドサービス」を利用した働き方と課題を、クラウドワークスの決算に見る

カテゴリー: IT・クラウド, ビジネス

クラウドサービスの概要とその利用状況

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インターネットの常時接続が当たり前になった現在では、パソコン内のデータもインターネット上に保管するのが主流となりつつあります。

この仕組みを「クラウドコンピューティング(通称:クラウド)」と呼び、クラウドを活用サービスが多数あります。ひょっとすると、そうとは知らずに普段から使っているクラウドサービスがあるかもしれません。

例えば、Googleの「Gmail」というWebメールは、データをすべてGoogleのネットワーク上に保管しているクラウドサービスの一つです。他にも、オンラインストレージの「Dropbox」や、オンラインノートサービスの「Evernote」なども同様。では、なぜクラウドを利用したサービスが主流となってきているのでしょうか?

クラウドサービスの最大の利点は、ネットワークに接続できる環境であれば、基本的にどんなデバイスでも同じデータを扱えることです。

パソコンの中にしか保存していないデータは、そのパソコンがなければアクセスも誰かと共有することもできません。しかしクラウドサービスを利用すれば、例えば、会社にいなくても自宅やカフェなど、どのような場所からでも最新のデータを閲覧・編集したり、アップロード・ダウンロードをしたりすることが可能です。

このようにあらゆるデータをクラウドで管理する時代へと変化していく中で、クラウドを活用したアウトソーシング事業を展開する企業も続々と現れ、高い業績を上げています。

代表的なものとして、業界最大級の会員数を誇る企業「クラウドワークス」は、2015年9月期第2四半期決算において、総契約額が前年同期比197%となり、過去最高額を更新したことで注目を集めています。

クラウド+アウトソーシング事業会社「クラウドワークス」について

仕事の一部を外注するアウトソーシングという仕組みは以前からありましたが、クラウドワークスのサービスは、仕事の受発注から納品するまでのサイクルにクラウドの機能を活用しており、これが「新しい働き方」につながるとして話題を呼びました。

外注をメインとしたフリーランスだけではなく、ネットワーク上で仕事が完結することから子育てや介護で外に働きに出られない方や、定年退職後の方でも従事できるからです。

また、仕事のデータが蓄積されることで個人の仕事実績が残せるのも大きな特長です。単なるアウトソーシングと区別する意味もあり、これらは「クラウドソーシング」とも呼ばれます。

ちなみにクラウドサービスの「クラウド」は【cloud=雲】と書きますが、クラウドソーシングおよびクラウドワークスの「クラウド」は【crowd=群衆】を意味する別の単語です。

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5月15日に発表されたクラウドワークスの第2四半期、直近2年の総契約額は約7倍と爆発的な伸びを見せ、実働するクラウドワーカーも約4倍と増加しています。

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一方で、昨年の営業収益は6,600万円、費用は9,200万円、差引営業利益はマイス2,600万円。今年度の営業収益は2億1,800万円、費用は3億7,000万円と増え、差引営業利益はマイナス1億5,200万円と赤字を重ねている状況であります。

これについては、インフラの確立のため、現在は投資段階にあるとクラウドワークスは短信にて明らかにしています。実際、ユーザー数や総契約額は伸び続けているため、今は積極的な投資を行い、サービスの拡充に務めているのが先決との判断なのでしょう。

クラウドソーシングを活用した働き方の現状と課題

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(引用元:クラウドワークス 平成27年9月期 第2四半期事業戦略発表会資料より)

クラウドソーシングが「新しい働き方」として注目される一方で、課題も見えてきています。まず、非正規雇用者の増加です。

1992年には57.9%だった正社員比率は、2015年現在45.2%にまで下落しています。逆に非正規雇用比率は、1992年には16%だったところ、2015年には33.6%とほぼ倍となっています。今後ますますこの現象は続き、比率が逆転する可能性は充分にあります。

さらに現状では、非正規雇用者に関する「社会的信用」が低いことも問題となっています。

「十分な社会保障が受けられない」「収入が不安定なため、銀行からの融資、クレジットカードの発行、賃貸借契約が難しい」など、クラウドを活用すれば個人でも仕事ができる時代とはいえ、社会的信用が得られないままでは「働き方の革命」が起きたとは言えないでしょう。

そこで、クラウドワークスは「個人の与信インフラ」をつくろうと働きかけています。正社員や企業がなぜ信用されるか。それは、例えば法務局に会社情報が登録されていることや、取引情報が信用調査会社や取引銀行に登録されていることなど、客観的な機関に情報が蓄積されているからです。つまり、「与信」が生まれることにあります。

クラウドワークスはユーザーの仕事実績をストックしていくことで、信用のおけるポートフォリオとして公開することができます。企業が個人に仕事を依頼する際に気になるであろう「信用」を、クラウドワークスが担保するような仕組みを取っているわけです。

新しい働き方が生まれたとしても、それを受け入れる側の体制が整っていなければ根付いていきません。クラウドワークスは自らが働き方のインフラとなることで、この課題の解決を図っているようです。

クラウドサービスの今後

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総務省発行の『平成26年度版 情報通信白書』によると、クラウドサービスを利用している企業の割合は、平成24年末の28.2%から平成25年末では33.1%と、4.9%上昇しています。資本金50億円以上の企業ではその利用率は5割を超えており、今後クラウドサービスの需要はますます伸びていくことが予想されます。

さらに矢野経済研究所の「クラウドソーシング市場に関する調査結果2014」によると、クラウドソーシング市場は2013年時点の215億円から、20年後には10兆円を超える規模になると予測しています。

クラウドワークスのクライアント数は上場企業を筆頭に9万社に達し、政府6省(経産省・国交省・外務省・総務省・環境省・農水省)や約20もの行政関連団体も利用しているそうです。

この現実を踏まえると、企業の種類や大きさに関わらず、クラウド技術を活用せざるを得なくなる日も近いでしょう。

そんな中、2015年5月15日にクラウドワークスは新事業「クラウドワークスBPO」を開始すると発表しました。

BPOとは「ビジネス・プロセス・アウトソーシング」の略で、クラウドワークスのスタッフがクライアント企業に常駐し、業務のアウトソーシングにあたり必要となる組織体制の設計やディレクションを担うことを指します。

アウトソーシングする業務には「クラウドワークス」と、2015年4月に開始したビジネスマッチングサービス「クラウドワークステクノロジーズ」を併用することで、より働き方のインフラとしてワーカーに安心して働ける環境を提供するとしています。

企業側からすれば、どこの馬の骨かわからないような人に仕事を任せる不安を解消するメリットがあるのでしょう。

これまでアウトソーシングできる仕事には限界があると言われてきましたが、クラウドワークスBPOではワーカーと企業の間にクラウドワークスのスタッフが介在することで、より深く込み入った仕事にまでアウトソーシングできる余地が生まれます。

そうした仕組みづくりが完成すると、今度は「企業のいち業務」から「企業のいち部門」、「企業のいち事業」と発展し、業務を発注する企業の「運営を担う」ようになってくると予想されます。

これまでのクラウドワーカー単体ではなし得なかった形が生まれます。

まとめ

クラウドサービスやクラウドソーシングに求められるのは、サービスの提供や仕事の仲介を「投げっぱなし」にするのではなく、積極的に企業とユーザーの間に入り込み、不安となるセキュリティや社会的信用をカバーしていくことではないでしょうか。

その点から、クラウドワークスの「クラウドワークスBPO」が成果を挙げられるかは、注目に値します。

また、正社員比率の減少はもはや歯止めが効かず、働き方の多様化が著しく進む現在、クラウドサービスを使った「所属や場所を限定しない働き方」は今後も加速すると考えられます。

そうした働き方の変化に加えて鍵となってくるのは、クラウドという最新の技術を使いながらも、仕事をやり取りする人間同士の繋がりを大切にしていくことなのではないでしょうか。

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