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【平成28年熊本地震】今だから知りたい「被災地支援情報」まとめ

カテゴリー: ビジネス
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今年4月、熊本県を中心に甚大な震災に見舞われました。
その後、インフラ復旧を経て少しずつ日常を取り戻しつつあるものの、九州エリア経済の力強さはまだ戻っていないこともまた実情です。
そこで今回は、これから産業復興フェーズを迎える今だからこそ知っておきたい「被災地支援情報」についてまとめてみました。

これから年末にかけて、税理士先生から顧問先様へアドバイスされる際の一助となりましたら幸いです。
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被災地支援については、公的機関(国・地方自治体)やNPO・NGOも積極的に対策を打ち出しています。
そのため、以下ではこれらの活動を通じて支援する「1.支援者」と、支援を必要とする「2.被災地」の両面からそれぞれまとめてみます。

1.「被災地以外」からの支援活動

震災直後、インフラ・生産設備への打撃&一時的な雇用喪失が発生するため、自立的な復興・創生は難しい状態です。
そのため、被災地外からの経済的支援が必要とされますが、近年では「1-1.寄附金」のみならず「1-2.ふるさと納税」や
「1-3.地産品購買」といった新しい形の支援も目立ってきています。

これらの寄附金について「主なパターン別の取り扱い」をまとめてみると、下図の通りとなります。
税理士先生にとっては当然の内容ばかりですが、顧問先様にとっては意外と馴染みの薄いところかもしれません。

こちらの内容は、被災地以外の日本全国の税理士先生&顧問先様にとってご参考いただけましたら幸いです
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1-1.「寄附金」

とくに公益性の高い寄附金(いわゆる「特定寄附金」)については、所得税&住民税の軽減効果が認められています。
この場合、減免方法としては下記2パターンのいずれか一方を適用することができます。
(ごく簡便的には、所得税率が40%を超えるような高額所得者でなければ「税額控除」の方が有利といえるでしょう。)

(1) 所得控除 (→ 税率を掛ける前の所得金額から控除)
特定寄附金の支出額(※1) – 2,000円
[※1 総所得金額×40%を限度]

(2) 税額控除 (→ 税率を掛けた後の所得税額から控除)
(公益社団法人等(※2)&認定NPO法人に対する寄附金支出額 − 2,000円) × 40% (※3)
[※2 対象は、公益社団法人・公益財団法人・学校法人・社会福祉法人・公益保護法人]
[※3 税額控除額は、所得税額の25%相当額を限度]

[出典:国税庁タックスアンサー「No.1150 一定の寄附金を支払ったとき(寄附金控除)」など]

その他にも、近年では「Yahoo!基金」などの民間団体も支援活動に取り組んでいます。
公的機関と比較して、クレジットカード払い・ポイント利用といった多様な決済方法が整備されている点にメリットがあります。
ただし、特定団体ではないので、所得税&住民税の軽減効果が受けられない点には要注意です。
[参考:Yahoo!基金FAQ 「Q.募金に対する税控除の優遇は受けられますか?」]

1-2.「ふるさと納税」

法制度上は上記の「1-1.寄附金」と同様ですが、寄附の対価として地元名産品などが返礼されることもあって話題になっています。
特に、今年の震災に関しては「『平成28年熊本地震災害緊急支援募金』特設ページ」が開設されていて、
ふるさと納税を積極的に受け入れていることがうかがえます。
ワンストップ特例の導入により一層身近になった「ふるさと納税」、税理士先生におかれましてもぜひご検討ください。
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1-3.「地産品購買」

寄附金とは少々異なりますが、「地産品の購買」という支援方法もよく知られています。
被災地サイドの経済資源を消費することから災害直後は望ましくないことが明らかですが、
インフラ復興フェーズ後半〜産業復興段階に入った後は積極的に検討したい支援方法といえるでしょう。

税額メリットは無いものの、確定申告などの面倒な手続も必要ないので、もっとも身近な支援方法かもしれません。
とくに熊本県の場合、県産品PR促進に限って「くまもん」ロゴの利用が認められているため、見分けがつきやすいことが特徴的です。

2.「被災地」における復興活動

支援側の情報がやや分散されているのに対して、被災地のための支援情報は概ね一元化されていることが特徴的です。
以下では「2-1.個人(家庭)」と「2-2.事業者」の側面でまとめます。

今年の震災に関していえば、こちらの内容は主に九州地方の税理士先生&顧問先様にご参考いただく内容となります。

2-1.個人(家庭)

「被災者のための支援情報」については、首相官邸にまとめられています。
ここでは「生活再建資金」・「年金・公共料金等の各種手続」・「子育て」といった、
さまざまな領域をカバーして情報発信がなされていますので、被災地にお住まいの皆様には一度ご覧いただく価値があるかと思います。
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[参考:「熊本地震被災者の皆さまへ 政府応援情報」]

一方、意外と見落としがちですが「納税義務の減免」については国税庁がまとめています。
具体的には、「損害額を申告することによる所得税額の減免」や「納付期限の延長」を申し出ることができます。
九州にお住まいの皆様にとっては、詳細は専門家にお任せするとして、まずは制度をご記憶に置いていただくことが肝要といえます。
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[参考:「平成28年熊本地震に関するお知らせ」]

2-2.事業者

個人事業者&中小企業向けの支援策としては「ミラサポ」の一覧が非常に分かりやすくまとめられています。
ここでは設備・雇用の復旧のみならず、再建資金などの支援も揃っていますので、九州地方の顧問先様にはぜひオススメください。
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[参考:「平成28年熊本県熊本地方の地震による被害に対する 中小企業・小規模事業者向け支援策」]

また、ミラサポでは中央官庁による支援が主体ですが、中小機構が運営している「中小企業ビジネス支援サイト J-Net21」であれば、
中央官庁だけでなく都道府県などの支援制度を検索することも可能です。
細かいものまでリストアップされるので少々見づらいかもしれませんが、顧問先様の所在地で検索されてみると良いかもしれません。
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[参考:「中小企業ビジネス支援サイト J-Net21


以上、今回は「平成28年熊本大地震」を例に各種支援情報をまとめてみましたが、いかがでしたか?
支援策はかなり多岐にわたるので、実際には個人・中小事業者ご自身で細かく調査するよりも、
まずは税理士先生のように身近な専門家からサポートしていただくことで、一日も早い復興が果たされることを祈念しております。

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